2025年に新設された部署で、新商品の企画・開発に挑んでいるA.Hoshino。グループ会社で養殖する青森サーモン®をはじめ、さまざまな素材に新たな価値を加え、「手を止める一口」を生み出すために試行錯誤を重ねています。商品開発を志したきっかけや仕事のやりがい、これから挑戦したいこととは?
素材から新たな価値を生み出す。新設された開発課の役割
私が所属する開発課は、2025年7月に新設された部署です。当社はこれまで、魚を原料のまま、あるいは寿司ネタなどの加工品にして供給する事業を中心に展開してきました。しかし食の多様化やライフスタイルの変化が進むなかで、素材そのものだけでなく、「その先の価値」を提案することが求められるようになり、新商品を企画・開発する専門組織として立ち上がりました。
現在は、営業から依頼された要件に基づく商品開発と、自ら企画・発案する開発の両方に携わっています。業務は試作だけでなく、原料や調味料の選定、製造工程の検討、営業担当との商談同行、提案資料の作成まで多岐にわたります。また、本来は食べられるにもかかわらず十分に活用されていない魚の皮や血合いなど、未利用資源を活かした商品開発も重要なテーマの一つです。
商品開発というとキッチンでの試作業務をイメージされるかもしれません。しかし実際には、営業、品質管理、製造、海外工場など多くの関係者と連携しながら製品化を進めていく仕事です。アイディアを形にするだけでなく、安定して製造できる仕組みづくりや、お客様に選ばれる価値まで考えながら商品化を進めていきます。常にゼロから考え、形にする難しさはありますが、その分自分次第でいくらでも役割を広げられる環境だと感じています。
「良い商品」と「売れる商品」その違いを知った経験
商品開発の仕事を目指したきっかけは、就職活動中に見たテレビ番組でした。開発担当の方がひとつの商品に込めた想いを語る姿に感動し、「自分もこんな仕事がしたい」と思ったことを今でも覚えています。
前職でも商品開発に携わっていましたが、「お客様の声を直接聞きながら、より幅広い業務に挑戦したい」という想いから、オカムラ食品工業へ入社しました。
入社後に特に印象に残っているのが、自分が担当した商品についてお客様からいただいた「味はいい。でも爆発的には売れないよね」という言葉です。味づくりには強くこだわっていただけに悔しさもありましたが、同時に大きな気づきを得た出来事でもありました。
売れる商品には、おいしさだけではなく、使いやすさやほかの食材との相性、売り場での見え方など、さまざまな要素が求められます。この経験を通して、「良い商品」と「売れる商品」は必ずしも同じではないことを実感しました。
それ以来、味の追求はもちろん、お客様が商品を手に取るまでの過程の大切さを改めて意識し、日々の商品づくりに取り組んでいます。
青森サーモン®から見えた生産者の想いを価値に変える
当社の商品開発をする醍醐味は、自社グループで養殖している「青森サーモン®」の存在です。
実際に養殖場を訪れた際、稚魚の育成から水揚げまで、現場の皆さんが大切に魚を育てる姿を目の当たりにしました。その想いやこだわりに直接触れたことで、そのままでもおいしい青森サーモン®から、どのように新たな価値を生み出せるのかを考えるようになりました。商品開発の役割は、単なる原料を商品にすることではありません。ストーリーを持った素材に価値を加え、その魅力をお客様に届けることだと思い、使命感を持って取り組んでいます。
いま私が目指しているのは、「手を止める一口」を届けること。商品を口にした瞬間、「なにこれ、おいしい!」と思わず食べる手が止まり、パッケージのラベルを見たくなる。一口を通じて、背景にあるストーリーまで感じてもらえるような商品を生み出したいと思っています。
今後は国内向けの商品開発だけではなく、グループ会社のあるEUやアジア市場向けの商品開発にも挑戦したいと考えています。国や地域によって異なる食文化や価値観に向き合いながら、当社だからこそ生み出せる新しい価値を、世界へ届けていきたいです。
1日のスケジュール
- 9:30
- 出社。メールチェック。
- 10:30
- 海外法人とのミーティング。
- 11:00
- 試作用材料の準備、試作の配合組み。
- 13:00
- 開発中商品試作。
- 15:30
- 営業部・品質管理部とのサンプル試食。
- 16:30
- 海外工場へのサンプル依頼・開発品のコスト計算。
- 18:00
- 退勤。