安心・安全で
高品質な供給

環境と社会に配慮した
養殖のための
外部認証の取得

背景

環境と社会に配慮した養殖を行わなければ、持続的に水産資源を供給し続けることはできません。その実現のための国際的な認証制度がASC認証です。

ASC認証は、ASC(Aquaculture Stewardship Council: 水産養殖管理協議会 以下ASC)による、環境に負担をかけず地域社会に配慮して操業している養殖業に対する国際的な認証制度です。ASC認証は以下の7原則を掲げています。

  1. 1. 国および地域の法律および規制への準拠
  2. 2. 自然生息地、地域の生物多様性および生態系の保全
  3. 3. 野生個体群の多様性の維持
  4. 4. 水資源および水質の保全
  5. 5. 飼料およびその他の資源の責任ある利用
  6. 6. 適切な魚病管理、抗生物質や化学物質の管理と責任ある使用
  7. 7. 地域社会に対する責任と適切な労働環境

当社グループの取組み

デンマークの子会社であるMusholm A/Sにおいては、生産の大部分を担うMusholm Vestの養殖場でASC基準に準拠した生産ルールを導入しており、2022年現在のASC認証取得割合はMusholm A/Sの全収穫量の76%(重量ベース)を占めています。Karrebaekの養殖場はオーガニック専用となっており、2022年現在のオーガニック魚の割合は全収穫量の5%(重量ベース)です。

青森県にある子会社の日本サーモンファーム株式会社は2019年に日本で初めてサーモン養殖でのASC認証を取得しました(生物多様性の保全などの環境に関する取組みについてはこちらをご覧ください。)

日本サーモンファーム株式会社では、認証取得率100%(ASC認証に類する認証の取得率も含む)を目標に、環境と社会に配慮した持続可能な養殖を推進すべく、引き続き取り組んでいきます。

ASC認証を取得した商品のパッケージ
ASC認証を取得した商品のパッケージ

高品質な供給体制:
養殖用飼料の継続的研究

当社グループの考え方

養殖事業において、飼料は養殖魚の生育速度や品質、養殖コストに大きな影響を与えます。そのため、飼料の改良は養殖の効率化・高度化に直結します。

当社は、飼料会社と連携しながら飼料の改良に努めることで、当社グループや飼料会社のみならず、養殖業全体の発展に寄与していきたいと考えています。

当社グループの取組み

飼料会社では、増肉効率の良い餌、自動給餌に適した餌、循環型養殖場に適した餌、へい死(突然死)率を下げる餌、魚粉比率を抑えた餌など、様々な視点で餌の改良が日々続けられています。

当社グループは飼料会社に対し、養殖事業で得られたデータやニーズを提供しています。

安心、安全の追求

当社の考え方

食品を取り扱う企業として、お客様に安心して当社製品を選択いただけるよう、製品の安全性を第一に考えています。当社では創業以来、常に食品の安全・安心を重視する姿勢で製造を続けてまいりました。当社グループの海外にある子会社においても、日本人管理者と現地社員のチームワークで日本品質の再現を実現しています。

方針

食品安全方針

  1. 1. 私たちは、安全性の確認を怠らず、お客様のニーズに合わせた、付加価値の高い製品とサービスを提供します。
  2. 2. 私たちは、法令を遵守します。
  3. 3. 私たちは、食品安全マネジメントシステムを構築して、安定的に運用するよう常に改善に努め、定期的にシステムを見直しします。
  4. 4. 私たちは、食品安全マネジメントシステムに関する情報を社内、及びフードチェーンとのコミュニケーションを通じて周知します。
  5. 5. 私たちは、食品安全に関する意識と知識の継続的な向上を図ります。
  6. 6. 私たちは、食品安全方針を全ての社員一人ひとりに周知するために、計画的に教育を実施します。

2022年5月

当社グループの主な加工拠点としては、青森工場、ミャンマー工場(Okamura Trading Myanmar)、加工委託先工場(ベトナム)があります。海外拠点でも、日本ならではの管理方法、改善アイデア、丁寧な作業を実践し、我々が長年培った日本的な「ものづくり」を価値として提供していく「Made by Japan」を心がけています。

当社グループの主な取組み

①品質に関わる認証の取得

当社グループでは各種認証の取得・維持を積極的に進めていく方針でおり、この認証取得を通じて安心・安全の促進を図ります。

主な取得済認証

オカムラ食品工業(青森本社)

  • ・ASC CoC認証
  • ・MSC CoC認証
  • ・FDA施設登録
  • ・US/HACCP認証
  • ・HALAL
  • ・ISO 22000:2018

日本サーモンファーム

  • ・EU向け輸出水産食品取扱施設等認定書
  • ・ASC養殖場認証
  • ・ASC CoC認証

Musholm A/S

  • ・ASC養殖場認証
  • ・ASC CoC認証
  • ・MSC CoC認証

オカムラ食品工業(東京本社)

  • ・ASC CoC認証
  • ・MSC CoC認証

Okamura Trading Myanmar

  • ・ASC CoC認証
  • ・HACCP
  • ・ISO 22000:2018

②ミャンマー工場への様々な技術の導入

同工場では加工製品の検査として、検査用のロットからサンプルを一部抜き取り、検査施設での各種細菌検査に加え、製造担当部門が外観や食味等の官能検査を実施しています。これら検査結果が規定の基準を満たした製品のみ出荷する体制を整えています。品質管理責任者には青森の自社工場で実地研修を行い、衛生管理に関する教育を行っています。

また設備面でも、下記のような様々な技術を導入しています。

主な設備

  • ・日本の水処理業者の技術を導入した飲用適の水(食品製造用水)の基準に準じた水を工場へ供給する浄水設備
  • ・低濃度で殺菌効果が高く塩素臭を最小化するサニスター水を生成する電解水システム
  • ・高温多湿に対応するため、密閉度の高い加工区域(衛生区域)を常に一定温度に設定する空調設備
  • ・品質保持に効果的な低温のチラー水を供給する設備
  • ・品質保持に重要な急速凍結機
  • ・コンタミネーションリスクを軽減するタッチセンサー自動ドア

工場(設備)

  • サニスター水

    サニスター水

    ミャンマー工場ではサニスター水と呼ばれる微酸性電解水を導入しております。
    よく食品工場では次亜塩素酸ナトリウム溶液を利用する工場が多いですが、このサニスター水は、次亜塩素酸ナトリウムに心配される食品へのダメージや、薬品臭を最小限に抑える事が出来ます。

  • チラー水システム

    チラー水システム

    製品の品質を保つため、各加工部屋へ常時冷水が供給できるよう、冷水製造設備を導入しております。そうする事で、製品を一定の低い温度、高い品質を保ちながら加工を行う事が出来ます。

  • 自動ドアシステム

    自動ドアシステム

    コンタミネーションリスクを最小限に防ぐ為、各加工部屋にはセンサー式の自動ドアを設置しております。

  • 自動水栓

    自動水栓

    コンタミネーションリスクを最小限に防ぐ為、各加工部屋の手洗い場には、センサー式の自動水栓、ソープディスペンサーを設置しております。

工場(外観、内観)

  • 工場外観

    工場外観
  • ラボ施設

    ラボ施設
  • 手洗い場

    手洗い場
  • 食堂・休憩所

    食堂・休憩所
  • 会議室

    会議室
  • 加工場

    加工場